霊枢「官能篇」⑩

上級の医者は気の初期に治療し、脈気の変化に基づいて治療する

下級の医者はこの方法を十分に自分のものとしていないので、病気が進行してはっきりした症状を呈してから、通常の治療法に基づき治療する

医者は鍼を用いる前に、脈気の運行する道筋を知り、脈気が出入りする門戸を見守り、気を調える方法、補すべきか瀉すべきか、早くするべきか緩やかにするべきか、穴位にとるべきかをはっきり知らないといけない

瀉法を用いるときは、必ず円滑流理でなければならない。病所を圧迫して鍼を捻転する、そうすれば経脈の気を滞り無くめぐらすことができる
すばやく鍼を刺入し、ゆっくりと抜鍼し、外邪を外へ引き出す。
鍼を刺すとき、鍼尖の方向を経脈の気の流れを迎えるようにする。
鍼をぬくとき、揺らして鍼孔を広げるようにすれば、鍼とともに邪気を速やかに外に出し散らすことができる。

補法を用いるときの手法は、必ず態度を正しくしゆったりと落ち着いて穏やかでなければならない。
まず皮膚をおさえ撫でて、緊張をとき、穴位を正確に取り、左手でおさえながら引いて、周囲を平らにし、右手で皮膚を推しながら、そっと捻転して、徐々に鍼を刺入する
このとき、必ず鍼を端正にしなければならず、同時に施術者も気持ちを静め、気持ちを弛めぬようにして気が至るのをうかがわなければならない
気が至れば少しの間鍼を留め、経脈の気が流通するのをまって、速やかに鍼を抜き出し、皮膚を揉みおさえ、鍼孔を閉じ、真気が内に澑り外に洩れないようにする。

鍼を用いるときの要点は、生命力を活発にして正気を扶助し邪気を除くことにある

くれぐれも神気を調え養うことをおざなりにしてはならない

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