霊枢「官鍼篇」

病が表面にあって移動していない場合は「鑱鍼」
(患部の白いところに使用してはいけない)
病が分肉の間にある場合は「員鍼」
経絡にある慢性的な痺症の場合は「鋒鍼」
病が経脈にあり脈気不足の虚症の場合は補法すべきで「鍉鍼」で五兪穴を按摩する
病が大きな膿腫の場合は「鈹鍼」
病がうちにある場合は「長鍼」
病が関節の水腫にある場合は「大鍼」
病が五臓にあり長い間癒えない場合は鋒鍼を用いて五要穴に瀉法をおこなう

九刺法
輸刺:各経の五愈穴と背部愈穴に刺す
遠道刺:病が上にあれば下に刺す。多くは足の三陽経を刺す。
経刺:病んでいる経と絡の接合部で不通のところを刺す。
絡刺:浅在の小絡の血脈を刺す。
分刺:各経の分肉の間を刺す。
大瀉刺:鈹鍼で大きな膿腫を刺す。
毛刺:皮膚にある浅い痺症を刺す。
巨刺:左の病は右に、右の病は左に刺す。
焠刺:鍼を焼いて痺症を治療する。

十二節刺法
偶刺:前胸部に痛みがあれば局部および背部の相対部位に前後1本ずつ刺して心痺を治療する。
内臓を損傷しないよう斜刺する。
報刺:一度刺鍼した後に再度刺すこと
遊走性の疼痛に用いる。
恢刺:深部に直刺直抜する。
気が盛んで有熱の病に用いる。
斉刺:痛む箇所とその左右に1本ずつ刺鍼する。
寒邪が深部まで進入している痺症に用い、三刺ともいう。
揚刺:患部の中央とその周囲4箇所に浅刺し寒邪が広く留滞してるものに用いる。
直鍼刺:皮膚をひきあげて皮に沿って刺入し寒邪が浅く留まるものに用いる。
輸刺:少ない取穴で深部に直刺直抜する。気が盛んで有熱のものに用いる。
短刺:骨痺に用いる。軽く鍼を揺らしてゆっくり深く刺入し、鍼を骨まで到達させ、骨を上下に摩擦するように動かすもの。
浮刺:浅い肌表に斜刺して厥冷の治療に用いる。
陰刺:左右どちらにも刺鍼し、寒による厥冷を治療する。
傍鍼刺:患部中央とその傍らに刺鍼する。痺痛が久しく癒えないものに用いる。
賛刺:鍼を多く浅く刺し、患部から出血させる。
あとから刺す鍼が前の鍼の効果を助け強める意味で賛刺という。癰腫に用いる。

五刺法
半刺:肺病に用いる。浅く刺し、肌肉を傷らないよう豪毛を抜くようにすばやく抜鍼する。
豹文刺:心病に用いる。前後左右に刺鍼し絡脈にあて出血させる。その痕跡が豹の紋様のようであることからこう呼ばれる。
関刺:肝の病に用いる。四肢関節周囲の筋肉付着部に刺し、筋痺を治療する。淵刺または豈刺ともいう。
合谷刺:脾の病に用いる。2本の鍼を一箇所に鶏の爪のように刺すこと。
輸刺:腎の病に用いる。直刺で深く骨まで刺す。

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