霊枢「海論篇」
「人体における四海に関して」
髄の海、血の海、気の海、水穀の海がある
・胃は水穀の海で
上は「気衝」下は「足三里」
・衝脈は十二経の海(血の海)で
上は「大杼」下は「上・下巨虚」
・膻中は気の海で
上は「瘂門」と「大椎」前は「人迎」
・脳は髄の海で
上は「百会」下は「風府」
「四海のはたらきの正常、異常、生命力の虚実」
・気の海が
余る・・・気の胸中に満ちてむすぼれ、呼吸困難、顔面が赤くなる
不足・・・呼吸促迫し弱々しく、話し方に力がない
・血の海が
余る・・・体が大きくなったように感じるが気は鬱々として晴れなく、なんの病気なのかはっきりわからない状態になる
不足・・・体が小さくなったように感じ、意気消沈して、なんの病気なのかはっきりわからない状態
・水穀の海が
余る・・・腹が張れる
不足・・・飢餓感はあるが、食物を受けつけない
・髄の海が
余る・・・体が軽く力がみなぎり、一般常人の水準を超える
不足・・・頭がくらくらする、耳鳴りがする、足がだるく無気力、目がかすみ、倦怠感があり眠たがる
治療は虚実をわきまえ補瀉する