霊枢「五禁篇」

五禁・・・禁忌の日に、その日に刺鍼してはならない部位を避けること
五奪・・・気血の衰弱している人に、瀉法を用いてはならないということ
五過・・・補瀉が通常の限度を超えてはならないということ
五逆・・・病証と脈証が相反すること
九宜・・・九鍼の理論を理解し、適切に運用すること

「五禁」
・甲乙(こうおつ)の日に頭を刺してはいけない、耳や目、頭面の治療に用いる方法で内耳を刺してはいけない
・丙丁(へいてい)の日に喘咳、上気、胸満の刺法を使って廉泉、肩や喉を刺してはいけない
・戊己(ぼき)の日に腹部を刺すこと、四肢の病と陰嚢水腫の刺法を用いて水を瀉すことをしてはいけない
・庚申(こうしん)の日に股膝を刺してはいけない
・壬癸(じんき)日に足脛に刺してはいけない

「五奪」・・・五種の大虚の病証
・形体と肌肉が痩せ衰える
・大量の出血
・大量の発汗
・大量の排泄
・出産後の出血が多く、加えて大量の出血をした後
以上は大虚なので瀉法を用いてはいけない

「五逆」
・熱性病の脈は洪大のはずが沈静、発汗の脈は安静のはずが躁動
・下痢症状の脈は沈静のはずが洪大
・肢体の感覚麻痺がひどくとれず、肘や膝などのもりあがった部位に潰瘍ができて破れ、発熱もあるのに、片方もしくは両方の脈拍が触れにくい場合
・陰血が損傷される慢性病のために形体がやせ衰えているにもかかわらず、発熱したり、皮膚が青白く枯れてつやがなく、あるいは大便時に紫色の血塊を下し、さらにその病状が重くなる場合
・久しく寒熱を病んで、形体がやせ衰えているのに、脈が堅く指をうつ場合

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