霊枢「刺節真邪篇」⑤
「徹衣の鍼法について、もろもろの陽経の奇穴をあまねく刺し、固定した部位はないのだと言うがどういうことか?」
・この刺法は陽気に余りがあり、陰気が足りない病気に使います。
陰気が不足すると内熱を起こし、陽気が有余だと外熱します。
内熱と外熱の両熱が戦いあって結びつくので、懐に炭火を抱いているような高熱を起こしますを
熱勢が強いので、衣服が近づくことさえ畏れます。
腠理が閉塞しますので、汗を出して熱邪を外に発散させることができません
そのため、舌が焦げ、唇から干からび、肌肉も干からび痩せ、咽喉が乾燥します。
こうなると、水を飲みたくて仕方がなくなり、味はわからなくなります
「どのように治療をするのか?」
・天府穴と大杼穴にそれぞれ三度刺し、さらに中膂穴に刺して熱を瀉し、その後、手の太陰経と足の太陰経を補って発汗させます。
熱が下がり発汗量が減少すれば病気は治癒しますが、効き目の現れは速やかです。