脈経「脈形状指下秘訣第一」

【浮脈】
脈診部に指を軽く乗せただけで感じ、指に力をいれて按圧すると感じなくなる脈

【芤脈】
芤脈は浮いて大きくて柔らかい手触りである。これを按圧すると中央は空虚だが周囲では感じる脈

【洪脈】
洪脈は指に極めて大きく太く感じる脈

【滑脈】
滑脈の拍動は進退が滑らかで、ころころ、くりくりとして数脈に似ている。

【数脈】
数脈とは拍動がせわしげで早い脈のことである。

【促脈】
促脈とは、数で時々止まってまた拍動する脈

【弦脈】
弦脈は腹診部に軽く触れただけでは感じられない。按圧すると弓の弦を張ったように感じる脈

【緊脈】
緊脈は縄に触れたような感じの脈であるが、常に触れているわけではなく、感じたり感じなかったりする脈

【沈脈】
沈脈は脈診部に指を軽く乗せた時には感じない。
指に力を入れて按圧すると感じる脈

【革脈】
革脈は、沈んでいるので沈脈や伏脈と似ていて間違いやすい。
しかし、虚していることはなく、沈んだ部分で実していて大きく、寸口、関上、尺中の三部に連なって長く感じる脈である。
また、少し弦がかかった脈だとも言える。

【実脈】
実脈は大きく上下に連なって長い脈である。そうして少し強く感じる。
これを按圧すると指頭の中央に寄ってきて、結ぼれた感じになる。

【微脈】
微脈は極めて細く、なおかつ軟らかい。
また、無くなりそうな感じで、指頭に感じたり感じなかったりする。

【濇脈】
濇脈は細くて遅い。また拍動が滑らかでなく、散ったような感じになる。
あるいは時々不整脈になる脈である。

【細脈】
細脈は微脈より少し大きい感じで、微脈のように感じたり感じなかったりすることはない。常に拍動はある。ただ細いだけ

【軟脈】
軟脈は極めて軟らかい。そして浮いて細い

【弱脈】
弱脈は極めて軟にして沈・細、これを按ずれば指下にて絶せんと欲す

【虚脈】
虚脈は遅で大きく軟らかい。
按圧してみると指の真下で感じる。つまり指からはみ出すほど力がなく、また大きいのだ。しかし拍動はうつろである。つまり空っぽな感じ

【散脈】
散脈というのは大きく散らばった感じの脈である。
締りがないと言ってもよい。
そうして脈診部に指を軽く乗せると感じるが、少しでも按圧すると感じなくなる脈である。これは気は充実しているが血が虚しているときの脈

【緩脈】
緩脈はゆったりとした脈だから、虚脈と同じようにやや遅い感じの脈である。
しかし、実際の遅脈より早い

【遅脈】
遅脈は健康な人の一呼吸の4〜5回の拍動より少なく1呼吸に3回以下の拍動のもの

【結脈】
結脈は拍動がゆったりしていて、時々不整脈になる脈

【代脈】
代脈は脈の拍動がリズムに関係なく中止する。
そうした時には一定時間中止して、もう拍動しないのかと思うと急にまた動き出すような脈である。
結脈は治るが、代脈は治らない

【動脈】
動脈というのは、関上にだけに現れる脈である。
頭尾、すなわち寸口と尺中で拍動しないのだ。
そうして関上での拍動の状態は、くりくりと豆粒に触れるような感じである。

※浮脈と芤脈は似ている
弦脈と緊脈は似ている
滑脈と数脈は似ている
革脈と実脈は似ている
沈脈と伏脈は似ている
微脈と渋脈は似ている
軟脈と弱脈は似ている
緩脈と遅脈は似ている

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