脈経「従横逆順伏匿脈第十一」第二条

「昔の書物に、脈に伏匿というものがある、とあるが、伏匿の脈とは、どこに伏しかくれる脈のことか?」

・陰陽の脈診部位に、陰陽の気がたがいに乗りかかって、その部位にあるべき陰脈や陽脈が伏して隠れてしまったものを伏匿の脈というのである。

陰気が現れる尺中に、逆に陽脈が現れるのは、陽が陰に乗じたためである。
尺中の本来の脈である沈・渋・短の脈が、陽脈の間にときどき現れても、これは陽中の伏陰である。

陽気が現れる寸口に、逆に陰脈が現れるのは、陰が陽に乗じたためである。
寸口の本来の脈である浮・滑・長の脈が、陰脈の間にときどき現れても、これは陰中の伏陽である。

重陰とは、伏陽の脈がなく、完全に陰だけの脈になったものをいう。
これは癲癇をおこす。
重陽とは、伏陰の脈がなく、完全に陽だけの脈になったものをいう。
これは狂躁状態になる。

脱陽とは、陽気がなくなった場合である。このような時は幻覚に死人をみる。
脱陰とは、陰気がなくなった場合である。このような時は目がくらんで見えなくなる。

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