素問「刺斉論篇」
皇帝「刺鍼の深浅の部位による別を聞きたい」
岐伯
「骨を刺す場合には、筋を傷つけてはなりません」
「筋を刺す場合には、肉を傷つけてはなりません」
「肉を刺す場合には、脈を傷つけてはなりません」
「脈を刺す場合には、皮膚を傷つけてはなりません」
(以上の四句は、深刺すべき場合を指している。)
「皮膚を刺す場合には、肉を傷つけてはなりません」
「肉を刺す場合には、筋を傷つけてはなりません」
「筋を刺す場合には、骨を傷つけてはなりません」
(以上の三句は、浅刺すべき場合を指している。)」
黄帝
「私にはこの話の意味がよくわからない。もっと詳しく説明してもらいたい。」
岐伯
「骨を刺す場合に筋を傷つけてはならないとは、
骨を刺すべきときは、鍼がやっと筋の部位に達して、まだ骨の深さにまで到達していない内は、
刺鍼を停止したり、抜去してはならないということです。
「肉を刺す場合に脈を傷つけてはならないとは、
肉を刺すべきときは、鍼がやっと脈にとどいて、
まだ脈の深さにまでは到達していない内は、停止したり、抜去してはならないということです。」
「いわゆる皮膚を刺す場合には肉を傷つけてはならないとは、病は皮膚の中に在るので、鍼は皮膚の中に刺入するべきであって、決して深く刺し過ぎて肉を傷つけてはならないということです。」
「肉を刺す場合に筋を傷つけてはならないとは、
病変のある肉の中に刺入すればよいのであって、
深く刺し過ぎて筋を傷つけてはならないということです。」
「筋を刺す場合に骨を傷つけてはならないとは、
病変のある筋の中に刺入すればよいのであって、深く刺し過ぎて骨を傷つけてはならないということです。」
以上のように、
もし刺鍼の際に深浅の限度と部位を考慮しないで行うと、期待に反する悪い結果を引き起こすことになります。
(・∀・)このままですな〜